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アンテナ用の人工RFグラウンド

コメットの CAG-300X と MFJ の MFJ-931 は用途が全く違う物なんですね.MFJ-931 はアンテナ用の人工RFグラウンド,CAG-300X は無線機用の人工RFグラウンド(コメットによる表記は「人工接地グラウンド」)です.

念のためにコメットに確認してみました.

CAG-300X は,同軸ケーブルの外導体側に乗った反射波電流やコモンモード電流の周波数に共振吸収させることに構造・回路上特化させており,無線機の大地アースがとれてなくとも反射波(輻射波)障害を抑制し無線機本体を保護する用途を目的とした製品です.同軸ケーブルにコモンモードチョーク(コモンモードフィルター)を挿入し,同軸ケーブルに乗った電流が抑えられる場合は不要です.アンテナ自体への擬似アース(ラジアル)としては使用出来ません.

とのことでした.この質問には答え飽きられている感じでした(^-^;ゞ

ウェブを「CAG-300X」で検索してみるとわかりますが,多くの無線機屋さんが CAG-300X をアンテナ用の人工RFグラウンドとして販売しています.CAG-300X はアンテナ用の人工RFグラウンドとして使えません.

CAG-300X はクラニシが販売していたファジーカウンターポイズ(VC-519)と同じ用途で使用するものです.アンテナ用の人工RFグラウンドではありません.VC-519 もアンテナ用の人工RFグラウンドとして販売していた無線機屋さんもいたようなので,勘違いの根は深そうですね.

See MFJ: MFJ-931
See コメット株式会社
See JACOM(MFJ 日本国内代理店): 人工グラウンド


追記:

  1. MFJ-931 も無線機用の人工RFグラウンド(人工接地グラウンド)ではないかとのご指摘をいただきました.確かに日本代理店のウェブサイト上の説明はそうとれます.念のために代理店に確認します.しばしお待ちを.(2014/5/14)
  2. 確認しました.MRJ-931 はアンテナ用の人工RFグラウンドとして作られた製品とのことです.(2014/5/15)
MFJ-931 使用例

MFJ-931 使用例

参考文献:

  1. 山村英穂. 改定新版 定本 トロイダル・コア活用百科: トロイダル・コイルの理論・製作と応用回路. 改訂版第2版, CQ出版, 2007.