今回の《さまよえるオランダ人》の演出は秀逸だった。舵手の夢とする構成を批判する声は好き嫌いとしてありえるが、音楽を可視化して、作品の本質を考えさせるという点では本当に素晴らしかった。それ分からず罵倒している朝日新聞の評に唖然としたこの二日間。好き嫌いと善し悪しが分からぬ評者もいる
Twitter で江川紹子さんが,「好き嫌いと善し悪しが分らない評者が罵倒している.」と指摘されている長木誠司さんの音楽評を読んで見ましたが,私にはこれが好き嫌いで罵倒している文章だとは思えませんでした.音楽に限らず,表現をする側はこれくらいの批評をしてもらわないとやり甲斐がないと思いますし,この程度のことを書かれて挫けるのなら表現者には向いてないと思います.そもそも覚悟無しに他人から金と時間を奪って舞台に上がるなんて言語道断です.長木誠司さんは常日ごろから物議を醸す批評をされる方のようですが,それなら尚のこと表現する側は批判されることは想定して作品を世に問うているでしょう.舞台に命を賭けている人間はそんなに柔ではないです.
江川紹子. Twitter. 2016-03-20. https://twitter.com/amneris84/status/711546952576405504, (参照 2016-03-21).
長木誠司. “(評・音楽)びわ湖ホール「さまよえるオランダ人」 演出に疑問、演奏には達成感”. 朝日新聞DIGITAL. 2016-03-14. http://digital.asahi.com/articles/DA3S12257633.html, (参照 2016-03-21).