ヘッドセット

アマチュア無線用で有名な米国製のヘッドセット（http://www.heilsound.com/amateur/）はヘッドフォンの音が悪いという話をよく聞きます．音の好みは人それぞれなので，一概に良し悪しは語れませんが，私が愛用しているヘッドセットの紹介を参考までにしたいと思います．

声のモニター用のヘッドフォンとして，声のプロであるナレーターの方からの評価が高いものに，ドイツのベイヤー（http://www.beyerdynamic.com/）が出しているDT-250という製品があります．ベイヤーにはそのDT-250にマイクを付けたヘッドセットがあります．

一般的にモニター用のヘッドフォンは粗を聴く（探す）ための物ですから，聴き疲れをする物です．その中で，DT-250は，「ずっと声を聴いていたい気持ちになるヘッドフォン．」とナレーターの方々に評価される珍しい存在です．ただし，DT-250はカールコードの仕様なので，無線用にはオススメ出来ません．最近のコモンモード対策が施してある無線機で使用する場合はいいですが，旧式の無線機で利用する場合は回り込みの対策に困ります．ヘッドセットで使われるコードはストレートですから，対策が必要な場合はパッチンコアで簡単に対応できます．

ヘッドフォンが両耳のタイプはDT-290，片耳のタイプはDT-280です．ともにヘッドフォンのインピーダンスが80Ωと250Ωの2タイプがありますが，アマチュア用の無線機が内蔵しているヘッドフォンアンプと組み合わせるのであれば80Ωが好いと思います．

私は結構ながら族なので，片耳タイプのDT-280を使っていますが，弱い信号や不明瞭な信号を取る時は両耳タイプのDT-290の方が欲しいと思います．

このヘッドセットの難点は，素となっているDT-250と同じくアジャスターが付いていないため，頭の大きい方だとヘッドフォンが耳に届かない場合があることです．

日本の代理店であるティアック（http://tascam.jp/）が扱っていないプリアンプ付きモデルなどもあります．直輸入するかサウンドハウス（http://www.soundhouse.co.jp/）に依頼すれば手に入ります．

型番	仕様	オーダー番号
DT 290 MK II	Headset, 200/80 Ω.	701.610
DT 290 MK II	same as above, but 200/250 Ω.	701.629
DT 290 V.11 MK II	Headset, 200/80 Ω, with pre-amplifier.	700.525
DT 280 MK II	Single-sided version, 200/80 Ω.	701.599
DT 280 MK II	same as above, but 200/250 Ω.	701.602
DT 280 V.11 MK II	Single-sided version, 200/80 Ω, with pre-amplifier.	700.509
DT 280 MK II LTD	Single-ear headset, 80 Ω,dynamic microphone, with limiter, without cable.	497.983
DT 280 MK II LTD	same as above, but 250 Ω.	497.975
DT 290 MK II LTD	Headset, 80 Ω, dynamic microphone, with limiter, without cable.	498.033
DT 290 MK II LTD	same as above, but 250 Ω.	497.851

接続用ケーブルもティアックでは扱っていないPC用の物があります．これも必要であれば直輸入またはサウンドハウスに相談すれば入手可能です．
PC用コードを使う場合に注意しなければならないのは，DT-290もDT-280もダイナミック型のマイクを使っていますので，PCのマイク端子に流れているコンデンサーマイク用の正電源をカットする必要があります．これはマイク用の3.5φステレオフォーンプラグのR（リング）に接続されている線を切ってしまえば済むと思います（未確認．私は4ピンのキャノンが付いたケーブルを使っているため．）．