日本農書全集

昨晩,国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで四季漬物塩嘉言(しきつけものしおかげん)を読んでいたのですが,画像が荒くて読み難くて仕方がないのです.私はドライアイなので目が疲れて仕方がない.また,本当は,四季漬物塩嘉言ではなく,原典の漬物塩嘉言が読みたいのです.駄目元で漬物塩嘉言の出版物がないか調べたところ,農山漁村文化協会から刊行されている日本農書全集に含まれていることがわかりました.

漬物塩嘉言は天保7年(1836年)に江戸の漬物問屋小田原屋の主であった花笠文京が記した当時の漬物の製法を集大成した本です.天保7年ですから江戸時代の本です.四季漬物塩嘉言は明治19年(1886年)に内藤半七が翻刻し京都の寺町にあった半月堂から出版されたものです.奥付によると翻刻者の内藤半七は京都府平民 丹波國南桑田郡亀岡西町37番戸とあります.なぜ亀岡の一平民,内藤半七が明治19年に京都で50年前の農産加工の本を翻刻したのかという点はとてもインタレスティングで知的好奇心を刺激しますが,それはひとまず置いときます.

日本農書全集は興味深い文献が沢山集録されています.索引を見ていると読んで見たいものが次々と目に付きます.食いしん坊の私は食べ物から興味を持ちましたが,災害の多い昨今,多くの人は災害と復興に関する文献に興味があるかもしれません.私の愛するたばこの生産に関する文献もあります.油,はぜ,砂糖,蚕などに関する文献,私の故郷,但馬の家事日録というものもあります.これはえらいものを見つけてしまいました.全72巻.一生楽しめそうです.

  • 日本農書全集. 社団法人農山漁村文化協会編. 農山漁村文化協会. http://www.ruralnet.or.jp/zensyu/nousyo/.
  • 小田原屋主人. “漬物塩嘉言”. 日本農書全集: 農産加工 三. 社団法人農山漁村文化協会編. 農山漁村文化協会, 1998, (日本農書全集, 52).
  • 小田原屋主人. 内藤半七編. 四季漬物塩嘉言. 半月堂, 1886, 42p. http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/849033.

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