JARLの理事であるJG1KTC 高尾OMのWeblogに「アマチュア無線用タワー設置トラブルについて(http://cq-out-door.cocolog-nifty.com/jg1ktc/2012/05/post-2128.html)」という記事が掲載されている.
■アマチュア無線用タワー設置トラブルについて
目黒区で,第一種低層住居専用地域において,クランクアップ型アマチュア無線アンテナ用の鉄塔工事に着工した際に,近隣住民より安全性や施工に対する不安感から紛争が生じました.
多くの方からの署名を受けて区では,紛争の防止などに向けて,事前周知を行うことを主な内容とした近隣紛争の予防と調整のための要綱を制定し7月から施行しようとしています.
標識の設置並びに設置届を提出し,近隣とのトラブルを防止するというものですが,「アマチュア無線」を特定している点など,アマチュア無線だけが近隣紛争になるかのように誤解を受け公平さを欠く表現と言えます.
JARLでは,状況把握のために事務局員を派遣し確認に努めました.
ところが,出向いた事務局員は会員に周知を図りたいと目黒区の説明をすべて鵜呑みにし会員への周知のみの対応をとりました.
その対応に,私を含めた理事者より「アマチュア無線」だけを特定しているのは大問題であり文言の削除を要求すべきと抗議し,会長名で「アマチュア無線」の文言の削除要請を行っております.私も,隣接する大田区の住民として,目黒区に事実確認並びにアマチュア無線家として表現が納得できない旨を伝えました.さらに,アマチュア無線の社会貢献についても伝えましたが担当者は理解していないようでした.
設置を計画したタワーは,最大高51m,最小高13.5mの製品と思われます.
http://www.lusotower.com/BIG-51XX.html常時,51mとはどうしても考えられませんが・・・.
50mを超えるタワーとの記載も誇張表現と言えます.皆さんにタワーやアンテナ設置の際にはくれぐれもご注意ください.
目黒区のサイトhttp://www.city.meguro.tokyo.jp/gyosei/keikaku/torikumi/sumai/antena/index.html
この件に関して行政に関わっている友人達が口を揃えて言うのは,「目黒の決断は凄いと思う.確かに裁量権の逸脱はしているかもしれない.でも言わなければアマチュア無線をやっていない多くの住民は納得しない.多くの自治体では言いたくても言えないのが実情.アマチュア無線を名指しにしているのは,プロはこういうトラブルを起こさないから.君ら非常識だよと言うこと.」この意見はアマチュア無線家でもある行政マンからも聞く.
私はそもそもなぜトラブルになったのか考えるべきだと思う.いつも思うのだがJARLの理事は社会性よりも我が利益を優先する.目黒区への文言削除依頼よりも先に,「今後このようなトラブルが起きないように我々が襟を正して日本のアマチュア無線家を指導していく.」と頭を下げる方が先なのではないか.理事に怒られているJARLの職員の方が,社会通念があると思う.
目黒で近隣住民から反対された物と同じLUSO社のクランク・アップ・タワーの実物が,先日開催されたハムフェア2012で展示されていたそうだが,あまりの巨大さに,「さすがにこれは無理だと思う.」という感想もよく聞く.
地域社会と上手くいかない人間が,アマチュア無線の社会貢献を語っても説得力がないと思うのは私だけだろうか.そしてJARLの理事が社会通念を無視してヤカラを主張するのは,アマチュア無線のイメージを損ない,利益の損失に繋がると思うのは私だけだろうか.
初稿:2012-08-29T10:13:00.001+01:00
最終更新:2012-09-01T17:50:51.107+01:00